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「スノーフォルス大佐、いや、今は司令ですね。遅くなりました。」
「おや、誰かと思えばキャシーじゃないか。遅くなったってどーした?
それに今日は弟たちも居ないようだけど?」
「あれ。ご存知ないんですか?今は・・って戦闘が終わってからの方がいいですね。」
「そうだなぁ。さて、どうするかな」
そうアキラがつぶやいた瞬間、
「敵艦隊の後ろにいる所属不明の艦船からSOSが入ってます。いかがしますか?」
クリスが後ろを見ながら報告してきた。
「助けようか。『ロスト・ノヴァ』発射準備。」
「敵艦からの砲撃です!」
クリスの報告の後『エンタープライザー』に弱い衝撃が走った。
「被害状況は?」
アキラの言葉に即座にクリスが返答する。
「被害ブロックなし。『ロスト・ノヴァ』エネルギーチャージ完了!」
「目標、敵艦隊 。『ロスト・ノヴァ』フルパワー発射!」
アキラが言うと同時に『エンタープライザー』からフルパワーの砲撃が放たれ、
宇宙(そら)に白い光芒が奔った。
「状況は?」
白い花火の光が薄れてきたところでアキラはクリスにたずねた。
「敵・・戦艦1隻現存。他4隻は消失した模様です」
クリスがレーダーを見ながら言う。
「『ロスト・ノヴァ』のフルパワーもガードできるのか・・。結構大変そうだなー」
「司令、申し訳ないのですが、『スマッシャー・ヘヴン』を、
相手に向けて撃ってもらえますか?」
キャシーからの通信にアキラはうなずいて返すと、
「ああ、わかった。『スマッシャー・ヘヴン』発射用意!」
と指示を出した。
「了解・・、エネルギーチャージ完了、『スマッシャー・ヘヴン』発射!!」
『エンタープライザー』の艦首から発射されたビーム砲はすぐに
見た目的には消え、前方の敵艦の付近で出現し、敵艦に突き刺さった。
それと同時に3方向から強力なビーム砲が飛んできて敵艦に命中し、敵艦が白い光に包まれた
「さて、今度はどうかな?」
白い光がだんだんと薄れていくのを見ながらアキラがつぶやく。
しかし、光が晴れたあとには何事もなかったかのように戦艦が佇んでいた。
「こいつは驚いた。あれで無傷とはねえ。さて、どうしようかね?」
だが、アキラが言い終わらないうちに、視界から消え去ってしまった。
「て、敵戦艦、ワープしました・・・」
クリスの呆然としたかのような呟きと同時に、通信が入ってきた。
反射的にクリスが回線をつなぐと、モニターに3人の顔が映った。
「ご苦労様だったね、キャシー。それにウィル、リタ。ハートランド3兄弟が揃い踏みで、どうしたんだい?」
「いえ、こちらこそお手数をおかけしましたわ、大佐
改めまして、駆逐艦『フォーリングヘヴン』艦長、キャサリン=ハートランド」
「駆逐艦『リュミエールトレイト』艦長、ウィラー=バム=ハートランド」
「駆逐艦『サンセットノアール』艦長、リタニア=エリス=ハートランド」
「以上3名、『守護天使隊』として御一緒させて頂きます。よろしくお願いしますね」
「ハートランド兄弟・・・君たちが『守護天使隊』の残りのメンバーだったのか」
「ええ。本来は明日の予定だったのですが、状況が状況でしたので。
驚かせてしまって申し訳ありませんでした」
「いやいや、構わないよ。これからよろしく。
さて、敵さんもいなくなったことだし、救助信号を出していたあの艦を助けるとしようか」
アキラの指示に従い、エンタープライザーはゆったりとSOS信号を出していた艦に近づいていった。
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