3人がブリッジに行くとオペレーターシートに座っていたクリスが立ち上がって
「お呼び立てして申し訳ありません」
と敬礼をしながらローランドに声をかけた。
「ああ、別に構わないが・・それで?一体何が起きたの?」
「・・敵襲です。しかも金星方面からの襲撃です」
アキラはそれを聞いて「は?」といった顔をしたがすぐにその表情を変え、

「敵襲か・・確かにあっちは守りが薄いからな・・しかしまさか、あっちから来るとはな・・」
「確かに予想してにゃかったよね。そんなの」
ミナがうんうんとうなずきながら言う。
ローランドは提督席に座るとマイクを手にして、警報を鳴らした後に
「『エンタープライザー』全クルーに告ぐ。第一種戦闘配備。各自持ち場へ移動せよ。これは演習ではない。繰り返す、これは演習ではない!」
そうコメントを艦内に伝えると、
「さて・・。『守護天使』隊の初陣といくかな。模擬戦じゃなかったけど。」
そういって隣に座っているエイジを見た。
「そういうものなのでしょう。さて、どうなりますか・・・」
「まぁ、大丈夫だろ。もともとほとんどの乗員が他の艦から来たエリートだろうし」
「じゃあ、私は格納庫に行ってるね。出撃のときはちゃんと言ってにゃ」
ミナはそう言うととたとたと走りながらブリッジを出て行った。
「進路クリア。『エンタープライザー』出撃します」
そしてエンタープライザーは漆黒の宇宙(そら)へと飛び出していった。

「敵の状況はどれくらいだい?」
宇宙(そら)に上がってしばらく経ってからローランドがクリスに問いかける。
「・・・かなりの大艦隊ですね。これは・・」
クリスが悲鳴にも似た声で返してくる。
「・・・。戦艦が35、空母6、巡洋艦120、駆逐艦256・・・おいおい」
エイジほとんどあきれるような感じでモニターを見ながら言う。
「やれやれ・・。さて、どうするかね・・・。」
ローランドは少し考え込んで、レーダーを見つめた。
「ふぅん・・とりあえず敵は密集してるのか・・・。じゃ、先制攻撃と行くかね・・・。
『ロスト・ノヴァ』フルパワー発射用意。目標、敵艦隊密集部」

「了解。タキオンジェネレーター稼動、エネルギーチャージ開始。」
エンタープライザーの双頭艦首に光が集まっていく。そしてその光はだんだんと強くなっていく。
「エネルギーチャージ完了、目標敵艦隊密集部、ロックオン完了。」
「よし・・。『ロスト・ノヴァ』発射!」
ローランドの合図と同時に双頭の艦首から光が矢のように飛び出す。
そしてその2本の光は一つになり、少しした後に宇宙に壮大なスターマインを咲かせた。

「今のでどれくらい落とせたかな・・・。」
「30%は消滅したようですね。その代わり空母から次々と艦載機が出撃されてます・・」
「ん〜・・数が多いと厄介だな・・・どうする?司令」
「そうだなぁ。模擬戦代わりのつもりだし、ここは『織天使隊』に任せるとするかな・・・」
ローランドはそう言うとコンソールにあるマイクを取って格納庫へと指示を出す。
「『織天使隊』、出撃できそうかい?」
「待ってたにゃ。あたしたち3人はいつでも出撃可能にゃ」
ミナが元気そうな声を返してくる。ローランドは満足そうにうなずくと
「『織天使隊』、出撃。期待してるよ」
と3人に声をかけた。
そして格納庫から次々と『織天使隊』の戦闘機(エンジェル・フレーム)がカタパルトから打ち出されていく。
ローランドはその光点をレーダーで見ながらそっと『織天使隊』の無事を願った。
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