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「っと、そういえばよ・・・」
誠司が後片付けをしながら恭輔に声をかけてきた。
「ん?どーした?」
もくもくと後片付けをしていた恭輔が手を動かしながら答えると、
「曲を覚えるペースはいいとして・・・ほなみちゃんに一応デモテープでもわたしてあるのか?」
言われて恭輔は少し考え込んだが、手を止めて『ああ』とうなずくと、
「そういえば渡してなかったわ。あはは。」
と言うと一気に片付けをしてロッカーの中からテープケースを取り出した。
恭輔たちは片付けが終わるとカバンを持って軽音楽室の外に出た。
「あ。とりあえず、俺とほなみは体育館によってから帰るわ」
恭輔が誠司たちにそう言うと、誠司がうなずいて、普段帰る方向へ歩いていった。
恭輔はほなみのほうを見て一つうなずくと、誠司たちとは逆の方向ー体育館へと歩き始めた。
「へぇ・・・体育館ってこんな風になってるのね・・」
体育館にはいった瞬間、ほなみがあたりを見渡しながら言った。
「は?ほなみ体育館来たことないのか?まだ」
「うん。体育の授業だって全部外だったしね・・来る理由がなかったから」
「ああ・・なるほどね。ステージのほうも行かないとな・・」
恭輔はそう言うと入り口からステージのほうに向かい、ステージの上に登ると「ほら」とほなみも登らせた。
「わぁ・・・ねえねえ、ここで歌うの?私・・・」
ほなみの問いに対して恭輔はくすりと笑うと
「ここ以外でどこで歌うんだよ。まあ、そう言いたくなるのもわかるけどな」
と言って自分もステージから体育館全体を見渡した。
それからしばらく恭輔とほなみは体育館を見渡しながらステージの上に立っていたが
「さて。そろそろいいかい?」
と恭輔がほなみに声をかけた。
「あ。うん。いいよ・・・。」
どことなく元気がなさそうにほなみが答えたのを見て、
「さすがに・・・緊張するかい?」
と恭輔はほなみに声をかけた。
「うん・・・少しだけ。でも、なんかすごいわくわくしてきたの」
ほなみはそう答えるとにっこりと笑って、大きくひとつうなずいた。
恭輔はそんなほなみの様子を見てふっと笑うと、
「本番までもう少し、がんばろうな」
とほなみの頭に手を置きながら言った。
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