「ああ。そうだな」
恭輔がうなずきながら少しずつ準備を始めていると、
「あら?これからリハなのね?がんばるねぇ」
と上の方から声が聞こえてきた。
「そういうお前だって人のこと言えないと思うぞ?そういう役ばっかりやって」
恭輔が手を動かしながら上にいる女の子に向かって言うと
「ん〜、そうね。あんまり大差はないかな。って・・・。誰?このコ」
と女の子は階段を下りてくると、ほなみを指差して言った。
「ん?ああ。桜たちはまだ知らないんだっけな。新メンバーのほなみだよ」
恭輔は矢印の先にほなみがいるのを確認すると言った。
「えっと、日野ほなみです」
「ほなみちゃんね?わたしは桜っていうの。小笠原 桜。よろしくね」
「あ。こちらこそよろしくです」
なんて挨拶をしているうちに恭輔のほうはセッティングが終わったみたいで
「おーい。そっちはどうだ?」
なんて誠司たちに声をかけたりしていた。

「うし。こっちはOKだな。じゃあとりあえずやってみるか?」
と誠司が和成と顔を見合わせて確認をすると恭輔に声をかけた。
「ん。そうだな。おーい、ほなみ、あわせるぞ〜」
恭輔は楽しそうに桜と話しているほなみに向かって声をかけると、下がっている幕のほうへ向かった。
そして幕からすこし顔を出してあたりを見渡してから顔を引っ込めてひとつうなずいた。
「あれ?恭輔なにしてるの?」
ほなみが近づいて不思議そうに恭輔にたずねてきたので、
「いきなりたくさんの人の前で歌える自信あるかい?」
と笑いながらほなみに返した。ほなみは「え・・・」と一瞬黙って考えていたが、
「ううん・・まだ・・・やだ。すこし怖いよ・・・」
と下を向きながら答えた。
恭輔はほなみに頭に手を置いて軽くなでてやりながら、
「悪い。まだ幕は上げないでくれるか?」
と桜に声をかけた
「ん。いいよん。でも、ボリュームまで調節する必要はないでしょ?」
とまた上のほうからひょっこり顔を出しながら桜は聞いてきたので恭輔はうなずき返した。

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