「じゃあ、今一回わたしも歌ってみる?」
ほなみは恭輔のほうを見ながらにこにこと笑って言った。
「そうだなぁ。時間もないし合わせてみるか?」
そんなほなみの言葉を聞いて誠司が一気にセッティングを済ませて言った。
「私は聞きたいよ。すごくひさしぶりだし」
桜はそう言うと『ほら、やろうよ』と言った感じで恭輔と和成のほうに笑いかけた。
「やれやれ。しょうがないか」
「そうだな。どれだけ覚えているかが勝負か」
恭輔と誠司はやれやれと言った感じで顔を見合わせると、セッティングを開始した。

「そういえばさ、私も曲はわかるけど、なにで聞いたんだっけ?これ」
ほなみがセッティングをしている恭輔たちと譜面を交互に見比べながらぼそっと言った。
「CMかなにかじゃなかったっけ?確か・・これ。私だって歌えるくらいだし」
桜は一瞬だけ考え込んで、でもすぐにほなみのほうを向いて言った。
「そうだな。某スポーツメーカーのCMに使われていたろ?」
恭輔はある程度セッティングが終わったのか、キーボードの所に椅子を持っていって、座りながら言った。
「ん・・・?はい。はいはい。わかったぁ」
「喋ってるのもいいけど、そろそろはじめないと時間なくなるよ?」
桜の言葉に恭輔たちは時計を見ると『そうだな』と言った感じでうなずいて、

「さて。それじゃあやるか。1回目は思い出しだからなぁ。」
と言ってキーボードのソロから始まる演奏をはじめた。

そうしてほなみが歌いだして、曲が進んでいってサビの部分に入ろうとした時に、桜がほなみのほうをみてにこっと笑った
ほなみは楽しそうにそのまま歌ってると横から桜がほなみに合わせてハモる歌声が聞こえてきた。
これにはほなみだけじゃなく恭輔たちもびっくりしたようで驚いた顔をしながら、でも演奏は途切れさせることなく進めた。
曲が終わると、ほっとほなみは一つ息をして。
「ええ!?桜ってこんな歌うまいの!?」
と、それはもう驚き一杯というような顔で桜に問い掛けた
「ふふ。人前で歌うのなんてすごくひさしぶりだからどうなるか怖かったけどね」
桜はまるでいたずらをした子供のように舌をペろっと出しながらにこやかに言った。
恭輔はそんな2人の様子を見ていたが、すぐに誠司と和成を自分のところに呼んだ。
「どーせ桜も入れて5人にしたいって言うんだろ?」
和成が、『ミエミエなんだよ』と言った感じのややあきらめを含んだ感じで言うと
「さすがにわかるか。で、どうする?」
と恭輔は苦笑いをしながら言った。
「うちらで決めるよりあいつ等に聞けば?意思があるなら俺はいいぜ?」
誠司がほなみたちをさしながら言うと『え?』と言った感じで桜とほなみがこっちのほうを向いた。
「あー・・なんだ。桜は一緒にやる気あるか?俺たちと」
恭輔がなんとなくばつが悪そうに言うと、
「ん。いいよ?楽しいし」
桜はあっさりと。でも『これ以上ないっ』と言った感じの笑顔で答えた。

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