「もうそろそろ時間かな・・?」
それからしばらくしてほなみがそっと口を開いた。
「ん?ああ、確かにそろそろだな」
「結局あの打ち合わせどおりでいいんでしょ?なんか楽しみ」
「ああ。あれでいいよ。少しひねったほうが面白くなるかもしれないしな」
「しかし恭輔もよくやるよな。俺じゃ思いつかないぜ?あんなの」
誠司が閉じていた目を開けて苦笑をしながら言った。

「さて・・と。じゃあほなみちゃん、そろそろ移動しようかしら?」
桜がそっと笑いながらほなみに声をかけた。
「ん。そろそろ移動したほうがいいだろうな。ま、また後でな?」
恭輔は少し心配そうな顔をしたがすぐに普通の表情に戻って言った。
「うん。じゃあ、またあとでねっ」
「さて、と。じゃああたしも行くわ。またあとでね」
桜がにこにこと笑いながら恭輔たちのほうを見て言うとその場を離れた。

「しかしにぎやかだこと。ま、あれくらいがいいのか」
恭輔がやれやれといった感じでほなみたちが歩いていったほうを見ながら言った

「まぁ、いいだろ。去年から比べたら相当変化ついてるしな」
「ま、新しい活動としてはいいんじゃないか?」
珍しく笑いながら和成が言ってきた
「さて、そろそろ行こうか?」
恭輔が時計を見ながら言った。
「そうだな。オーディエンス達に見せてやらなきゃな・・・」
誠司がにやりと笑いながら言った。
そして3人は閉まっている幕の向こう側で演奏する最終段階を迎えた・・・。
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