ほなみたちのファースト・ステージから3ヵ月後・・・・

「・・よし。新曲はこれで上等だろ」
恭輔の言葉にほなみが恭輔の方に笑いかける。
「まったく・・・疲れたよ」
和成が苦笑いしながら恭輔に言う。それに桜もこくこくとうなずいて賛同した。
「仕方ないだろ、夏休みは今みたいに毎日できるわけじゃないんだから」
「そうだよぉ。とりあえず今日で仕上げられたんだからよしとしないとね」
恭輔が言うとほなみが横から笑顔でそれに続く。
「・・やれやれ、相変わらず仲のいいことで」
誠司がつっこみを入れるといつものように恭輔たちは否定をしにかかる。
そんないつでも変わらないような練習中の風景が続いた後・・・

「さぁて・・・最初は3日後か。遅刻なんてするなよ?」
5人での帰り道、和成が別れるときにそう言った。
「ああ。わかってるよ。そういうお前こそ遅刻しないようにな」
恭輔の言葉に和成は自転車のスピードを上げながら右手を上に上げOKのサインをした。

「今日は恭輔の家でご飯をご馳走になっちゃおうかなぁ。帰ってもお母さんいないしぃ」
隣を歩いていたほなみが急にとことこと前に出て後ろを振り向きながら言ってくる。
「ん・・?俺は別に構わないが・・・」
「じゃあ、お邪魔しちゃおうかなっ。きまりっ」
うれしそうに微笑むほなみを見ながら恭輔は思わず苦笑をした。

「ただいま〜」
「おじゃましま〜す」
それぞれの声が恭輔の家の玄関から響いた。
「あら?ほなみちゃんも一緒なのね」
恭輔の声に反応して出てきたひろこがほなみを見て驚いたように言った。
そしてすぐに表情を変えて
「ほなみちゃんが来たってことは今日はご飯をうちで食べていくのね?」
と笑いながらほなみに聞いた。
ええ。お邪魔しちゃっていいでしょうか・・・?」
「なぁに言ってるの。ほなみちゃんならいつでも歓迎よ。恭輔のガールフレンドなんだしね」
このひろこの言葉にはさすがに驚いたのか、恭輔が
「姉ちゃん・・・なんなんだ?その表現・・・」
「そこで照れないの。ま、恭輔がわかってるはずだからあたしは何も言わないよ」
そう言うとひろこはほなみたちに目配せをしてまた台所に入っていった。
「その・・・。あまり気にするなよ?姉ちゃんっていつもああだから・・」
恭輔がひろこが台所へ消えて言ったあとにほなみの顔を見ないようにして気まずそうに言う。
「ううん?大丈夫だよぉ?」
ほなみがにこっと笑いながらそう言った。
「「ガールフレンドかぁ。そう思ってもらえてるのはうれしいなぁ」

と恭輔に聞こえないようにつぶやきながら・・・
それから恭輔とほなみは恭輔の部屋に入ると、恭輔はベッドの上に、ほなみはいすに腰掛けた。
「ねぇ、恭輔。さっきの曲・・・タイトルって決まってるの?」
「ん?いや・・決まってはないけど?」
「そう・・・じゃあ、私が決めてもいい?」
恭輔は返答を返す代わりにこくこくとうなずいた。
「でもほら、とりあえず決めるのは後にして食事の前にまた練習するぞ?」
と恭輔は言いながらさっき出来上がったばかりの新曲を弾き始める。
そしてほなみが歌いはじめて二人はまた練習しはじめた。

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